この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。
「ほら、話してみ?」
「うん、あのね……」
ベランダの壁に2人、背中を預けて私は棗くんのことを話す。
最初は驚いていた真琴ちゃんも、最後まで静かに話を聞いてくれていた。
全てを話終えると、真琴ちゃんは私のことを抱きしめた。
「辛かったな」
「っ……うぅっ……うんっ……」
そっか、私……誰かに聞いて欲しかったんだ。
この苦しい気持ちを、誰かに吐き出してしまいたかった。
「私……っ、棗くんのことを失いたくないっ」
もう何度目か分からない涙を流して、私はどうしようもならない願いを口にする。
「ずっと、ずっと……っ、なんで傍にいられないんだろうっ」
何か、棗くんが悪い事をしたの?
あんなに優しい人を、どうして、神様は連れていこうとするんだろう。