この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。
*Chapter4*
Episode10:生きる理由
【美羽side】
***
夏休みに入った7月下旬。
朝起きると気分悪くて起きられず、そのまま眠ってしまうことが多かった棗くん。
受診に、付き添った時、最近ご飯もあまり食べれていないのに、体重だけが増えることを告げた。
検査すると、腹水が溜まっているとのことだった。
「おはよ……う、美羽」
「棗くんっ、おはよう!!」
私は、こうして棗くんの目が覚めることが本当に嬉しい。
いつも、不安になりながら朝を迎えた。
その代わり、棗くんが朝、おはようと言ってくれる日は、嬉しくて堪らないんだ。
不安と幸せが隣合わせの毎日。
それでも、棗くんの傍で支えることを決めた。
「今日はね、さっぱりした豚しゃぶとキュウリの和え物だよ」
「うん、美味しそうだなぁ」
嬉しそうに笑う棗くんの笑顔を目に焼き付けるように見つめる。
食欲の落ちた棗くんが、食べやすい料理を作るように、最近は心がけていた。
気に入ってもらえるといいんだけど……。
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夏休みに入った7月下旬。
朝起きると気分悪くて起きられず、そのまま眠ってしまうことが多かった棗くん。
受診に、付き添った時、最近ご飯もあまり食べれていないのに、体重だけが増えることを告げた。
検査すると、腹水が溜まっているとのことだった。
「おはよ……う、美羽」
「棗くんっ、おはよう!!」
私は、こうして棗くんの目が覚めることが本当に嬉しい。
いつも、不安になりながら朝を迎えた。
その代わり、棗くんが朝、おはようと言ってくれる日は、嬉しくて堪らないんだ。
不安と幸せが隣合わせの毎日。
それでも、棗くんの傍で支えることを決めた。
「今日はね、さっぱりした豚しゃぶとキュウリの和え物だよ」
「うん、美味しそうだなぁ」
嬉しそうに笑う棗くんの笑顔を目に焼き付けるように見つめる。
食欲の落ちた棗くんが、食べやすい料理を作るように、最近は心がけていた。
気に入ってもらえるといいんだけど……。