この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。


「うあっ……くっ……」


棗くんは、苦しみながら車椅子から落ちてしまう。

それを受け止めようとして、私は尻餅をついた。



「棗くんっ、すぐに救急車来るからねっ」

「ふぅ……ぐっ……」


怖い……棗くんっ。

逝かないで……私を置いていかないで。


「み……うっ……」

「ここにいるからっ、棗くんっ」


さ迷う手を私はすぐに握りしめた。

そして、何度も神様に願う。


「棗くんを連れていかないでっ!!」


私の大切な人を私から奪わないでと……。

棗くんの体を強く強く抱きしめる。


――ピーポー、ピーポー……。


遠くに近づくサイレンの音を聞きながら、私はひたすらに願った。


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