この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。
「ずっと傍にいてよっ……」
何でもあげる、私にあげられるものなら全て。
だから、棗くんだけは連れていかないでっ……。
「うぅっ……ふっう……ぅ……」
「……ごめんね、美羽……」
すると、棗くんが私の名前を呼んだ。
驚いて棗くんを見れば、弱々しく笑って私の頭を撫でる。
「辛い思いばかり……させてるな……」
「っ……ごめんねっ、こんな事言うつもりじゃっ……」
なのに私、なんでっ……。
棗くんが気にするって分かってるのに、口から出てしまった本音。
本当は、辛くてたまらない、希望を捨てたくないと泣き叫びそうだった。
「いいんだ……美羽。辛いって気持ちも……ちゃんと吐き出して。俺は……どんな想いも……受け止める……」
「あっ……うぅっ……ごめんねっ……」
棗くんは、私よりずっと強い。
一番辛いのは、棗くんのはずなのに……。
私の頭を撫でる手を掴んで、頬を寄せた。
そんな私を、棗くんは優しい眼差しで見つめる。