この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。
「美羽、俺は美羽がいなかったら……とっくに死んでたと……思う」
「え……?」
棗くんは私を見つめたまま、そう言った。
それに私は静かに耳を傾ける。
「俺はね、病気だと分かった時、真っ先に浮かんだのは、美羽のことだった」
「私のこと……?」
「うん……美羽に恩返し出来てないなぁ……って。再会してからも、この子のために生きたいってね……」
そっか……棗くんは、そんなことを考えてくれてたんだ。
出会った時から、死の恐怖に襲われながらも、私を救おうとしてくれた。
優しくて強い……私の大好きな人。
「美羽の存在が……俺の、生きる理由になってた……」
「っ……棗くんっ……」
それは、私にとっても同じ。
棗くんはもう、私にはなくてはならない存在で、生きる理由になっていた。
「きみは、俺の天使なんだ」
「天使……?」
意味を尋ねようと聞き返すと、棗くんは私の手を引いて、そのまま棗くんの胸に引き寄せられる。