この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。


「美羽の髪は、綺麗だね」

「えっ……そうですか?何もしてないんですけど……」

「この色は、生まれつき?」


この色が、私の色素の薄いブラウンよりの髪色のことを言ってるんだろう。

これは……お母さん譲りの生まれつきだ。

今はいない、お母さんの……。


――ズキンッ。

「生まれつきです、この天然パーマも……」

胸が痛みながらも、私は返事を返す。

「そっか、綺麗だし、触るとふわふわしてる」


なぜか、楽しそうな棗くん。

それに首を傾げていると、乾かし終わったのか、棗くんはドライヤーのスイッチを切った。


そして、丁寧にクシで梳かしてくれる。



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