この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。



***


どれくらい眠っていたのだろう。

額に乗せられる冷たい感触に、そっと目を開ける。


「あ、起こしちゃったか……ごめんね、美羽」

「棗……くん……」


すると、私の額に濡らしたタオルを乗せる棗くんと目が合った。


「学校には父親のフリして連絡しておいたから」

「棗くんが連絡してくれたんですね……ありがとうございます……」


棗くんがお父さんのフリ……。

なんだか、聞いてみたかったかもなんて……。

思い浮かべて、少しだけ笑みが零れた。


「美羽、お腹空いてない?」

「あ、そういえば……」


時計に視線を向ければ、時刻は13時半。

棗くん、もしかしてずっと看病してくれてたのかな……。

胸がほっこりと温かくなった。



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