夢追い人に、輝きあり。
電話で事故の話を聞いた時には、
夢かと思った。
現実だと、信じられなかった。
「即死だったんですって」
「飲酒運転、怖いわねぇ」
「遥也君、かわいそうにね」
「まだ高校生でしょう」
「こういう時、誰が引き取るのかしら」
「親戚もいないそうよ」
葬式で聞こえるのはこんな話ばかりだ。
母さんや親父の知り合いだったはずなのに、
今は子供の俺を哀れな目で見据えてる。
それなのに、誰も手を差し伸べない。
______人間て、こんなもんか。
本当はもっと泣きたかった。
でも、こんな大人を見て、嫌気がさした。
涙も出なかった。
....いや、涙が出なかったのは
俺が冷たい人間だからなのか?
もう何も、わからなかった。