Love Birthday‥~約束~
「私はこのままでいい」
緒方科長の温もりから離れたくなくて、私は嘘をついた。
自分の心にも……。
私の髪を優しく撫でながら、緒方科長の唇が私の唇に触れた。
愛しい唇……
この唇も、この体も、心も全て
私だけのものにしたい。
だけど、それが出来ないってわかっているから苦しい。
時に憎いとさえ思ってしまうこともある。
こんなに求めているのに
こんなに、こんなにあなたが欲しいのに……
あなたは私にこたえてくれない。
私が本当に欲しいのは
あなたの心の温もりだよ。
心に触れたくて
心に囁きたくて
私は何度も緒方科長の体を求めた。