Love Birthday‥~約束~
「おまえは一人じゃない」
緒方科長の一言で、俺の涙が洪水のように溢れだした。
「俺はおまえみたいに大きな怪我をしたことはないけど、
きっと凄く不安なんだろうな。
怖くて、前に進めなくて、現実を見るくらいなら塞ぎこみたくなるんだろうな」
怖い。
怖いんだ……。
何もかもが怖くて、目を瞑りたくなるんだ。
「俺が……必ずおまえの足を動くようにする」
力強く、震えた声で言いながら、緒方科長が俺を抱き締めた。
緒方科長の温もりが
すごく温かくて
優しくて……
俺は緒方科長の胸の中に顔を埋めて泣いた。