Love Birthday‥~約束~



しばらく二人で雪を眺めていると、中嶋先生が優しく俺に笑いかけてくれた。


その顔を見て、俺は微笑み返すつもりが

声を出して笑ってしまった。



「え!! なに!?」


「すみません……ククッ……だって中嶋先生、トナカイみたいに鼻が赤いから……」


「も~、失礼ね!!
じゃあ、トナカイからのクリスマスプレゼント!」



笑っている俺に、頬まで赤くした中嶋先生が赤いリボンがついた緑の袋を差し出した。



「え……、いいんですか?」


「開けて見て」



ズシッと手渡された袋を開けてみると、中には分厚い本が二冊入っていた。



「これ……国家試験の問題集?」


「うん。緒方科長から吉田君が今年の国家試験を受けるって聞いて……。
必要でしょ?」


「はい!! ありがとうございます!!
すげー嬉しいです!!」



凄く嬉しかった。


本当はどうしようかと思ってたんだ。


国家試験の問題集って高くて、

親父にはこれ以上迷惑かけたくなかったし……。







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