Love Birthday‥~約束~
「ね! 付き合っちゃおうよ!!
私なら毎日家でも志則のリハビリできるよ?」
きゃっきゃとはしゃぎだした相原を見て、大きな溜め息が零れた。
「相原~、何度も言ってるだろ?
俺は相原のことを友達としか思えないって」
「友達から始まる恋もあるでしょ?」
どうしてふられてるのにそんなに笑顔なんだよ……。
一年前から俺に好意をもってくれてる相原の一途な想いは嬉しかったけど、正直迷惑にも思えてた。
だけど、俺がこんなふうになっても、相原の言うセリフが変わらなかったことが
なんだかとても嬉しかった。
俺は呆れながらも、その喜びを感じていた。
「相原、志則は諦めろって!
こいつはこう見えてかなり一途なんだから」
「私だって負けてないもん!」
相原のぷぅっと脹れた顔を見て、俺と健史は笑った。
それから三人で他愛のない話をしたり、試験勉強の話などをした。
その間、俺は障がいを持つ前の自分に戻ったかのようだった。
ただの夢をもった大学生。
それがとても特別なものだったんだって、
二人が帰った後に俺は感じた。