Love Birthday‥~約束~


午後四時、試験を受け終えた俺は試験会場を後にした。



やばい……

やばいぞ俺……。

全然自信ねぇよ~!!



思っていた以上に試験の出来が悪く、俺は力なく車いすを漕いだ。


空は青く太陽が出てるのに、

外の寒さは今朝よりも身に沁みて体が小さく震えだした。




「吉田君!」


中嶋先生の声がする方に振り向くと、

今朝乗せてもらった車の窓から中嶋先生が顔を出し大きく手を振っていた。


中嶋先生の微笑みに、俺は情けない顔しか返せない状態。

それでも中嶋先生は優しく俺に微笑み、車に乗せてくれた。


車内はとても温かくて、心はどん底なのに俺の体は素直に喜び体の震えは止まった。






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