Love Birthday‥~約束~
足が動かなくなった時に愛実との別れを決めたのに、
俺は何もせずにいた。
このまま何もしなくても、愛実は素敵な人を見つけて俺なんかを忘れてくれるんじゃないか。
余計な悲しみを与えずに済むんじゃないかって……。
俺ってホント男らしくない。
たくさんの自分勝手な言い訳やずるい考えで逃げてた。
本当は、愛実との糸を切るのが怖かったんだ……。
携帯電話を握り締め、一階の電話ボックスに入った。
久しぶりに電源を入れると、たくさんの着信やメールが届いてた。
大学の友人や先生。
高校時代の親友の高木。
俺はメールの内容も見ないまま、愛実の名前を検索した。