Love Birthday‥~約束~
トゥルル……トゥルル……
機械音が聞こえるたびに鼓動が高鳴る。
久しぶりに聴ける愛実の声。
その声にさよならを言わなくてはいけない――。
『もしもし』
俺の鼓膜を揺らした声に体がビクッとなった。
おっ……男!?
「も……もしもし?」
焦りながらも俺は声を出した。
『もしもし?』
「もしもし……?」
俺ナニやってんだよ!!
おまえは誰だって聞け!!
手に汗を握りながら、俺は電話の相手に名前を聞いた。