Love Birthday‥~約束~
治療に使う大きな機材を持ち運んでいると、ふっと両手が突然軽くなった。
えっ!? なに??
驚いた私の目に映ったのは、優しく微笑む吉田君だった。
「どこに運ぶんですか?俺が運びますよ」
軽々と機材を持つ彼の腕に、私の鼓動が高鳴った。
「あ‥ありがとう。
むこうのテーブルの上に置いてくれる?」
「はい」
彼の背中を見つめながら歩く短い時間、
私はその背中に触れてみたいと思った。
「ここでいいですか?」
「うん」
なんでこんなにドキドキしてるんだろう。
どうしてこんなに嬉しいんだろう……。
彼の優しさが
凄く、凄く嬉しかった。