Love Birthday‥~約束~
春の風
『好き……
今の、ありのままの吉田君が好き』
涙の跡が残る俺の頬に、
中嶋先生がそっと唇を寄せた。
そして、
何も言わなくていい……
そう言ってくれているかように、
優しいキスで俺の唇を塞いだ。
俺は、驚きながらも、
その唇の温もりを優しく感じた。
あの日から、俺は中嶋先生を理学療法士としてだけではなく
ひとりの女性として見るようになった。
俺達の関係は、
実習指導者と実習生から
恋人という関係に変わった。