Love Birthday‥~約束~


「もしかして俺がまずいって言うんじゃないかって緊張してた?」

「緊張なんてしてません! ていうか言わせない!」


食器を片づけている中嶋先生の背中をソファに座って見る。


なんか安らぐな。

中嶋先生と一緒にいると心が安らぐ。


だけど……

どうしても消せない想いがあるんだ。




片づけを終えた中嶋先生が俺の隣に座り、優しく微笑んで言った。


「今日は来てくれてありがとう」

「こっちこそ、ありがとう」


微笑み返した俺の背中に、中嶋先生がゆっくりと手を回し優しく抱き締めた。



いつも外で会ってたせい?

今日はいつもより甘い香りがする。


中嶋先生の髪から、シャンプーのいい香りがしたんだ。


その途端に俺の脳がはっとした。


もしかして、中嶋先生は俺を待たせてる間にシャワーを浴びてた?

それって、やっぱり、そういうことだよな……?



ドキドキと高鳴る鼓動を落ち着かせるように、俺は唾を飲み込んだ。


どうしよう

どうする?

このまま……

だけど……



俺が行動を起こす前に、中嶋先生が口を開いた。





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