Love Birthday‥~約束~
「俺、中嶋先生が指導担当ですげー良かった。
だって、こんな美味しい飯食わせてもらえたんだもん」
「ちょっと~! ご飯以外に私に良い所はないの!?」
「え‥‥? ありますよ、いっぱい。
優しいし、丁寧に指導してくれるし。
あっ、あと、中嶋先生がレポートにチェックを入れる時、青ペンで書いてくれるのが好き。
赤だとなんか否定されてる感じでいやだから」
「ふ~ん、そうなんだ」
私を好きって言ってるわけじゃないのに、なんだかとても嬉しかった。
それに、赤ペンが嫌いだという気持ち
学生の頃の私と同じだった。
私も赤でチェックを書かれて、自分の考えを全て否定された気分になったことがあったんだ。
「吉田君て彼女いるの?」
軽いノリとお酒の力を借りて聞いてみた。
「彼女? 彼女はいませんよ。
けど好きな子はいます。俺、すげー好き……」
酔いつぶれた彼が最後に言った言葉は、
私の心に鋭く突き刺さった。