Love Birthday‥~約束~


俯いていた翔太君がチラッと視線を俺に向け、すぐに視線を下に戻した。

その顔がどんどん赤くなり、俺は驚いた。


熱が上がってるんじゃないか!?

そう思った時、翔太君が上目使いで俺に言った。


「先生って恋したことある?」


突然言われた言葉に、俺の顔まで熱を帯び始めた。


「そっ、そりゃあるさ。
もしかして恋で悩んでるの?」



声を出せずに頷いた翔太君。

翔太君には心から好きって思える人がいるんだって感じた。


恋してるんだな……て。




「どんな子なの? クラスの人気者?」

「ううん、すごく地味な子だよ。けど優しいんだ。
あっ、似顔絵あるけど見てくれる?」


翔太君が鞄から一冊のスケッチブックを出し、その子の似顔絵を描いたページを捲って見せてくれた。


「これ翔太君が描いたの!? すごい上手い!!
それに、めちゃくちゃかわいい子じゃないか~」

「そう!! めちゃくちゃかわいいのさ!!」


俺は急に満面の笑みになった翔太君を見て、笑いそうになった。


さっきまであんなに不機嫌だったのに、好きな子のことになるとこうまで変わるのかよ。

すげーかわいいな。




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