Love Birthday‥~約束~
恋のチカラ
俺 立ってる――。
「先生って松葉杖がなくても立てるんだね」
そう笑って言い、俺の前まで来た翔太君。
俺は翔太君から自分の足へ視線を向けた。
一秒でも早く
翔太君に愛実のことを聞きたい。
一秒でも早く
愛実に会いたい。
そう思って叫んだら、
俺の足は勝手に立ち上がっていた。
俺は息さえ出来ず、そのまま椅子へと腰を落とした。
信じられないことが起きたんだ。
奇跡だと思っていたことが起きたんだ。
「先生、俺に何か聞こうとしてなかった?」
驚いている俺の隣で、翔太君は不思議そうに俺を見ながら言った。
「ああ、うん」
そうだ。
愛実のことを聞かないと。