Love Birthday‥~約束~
「ありがとう!」
翔太君を力いっぱい抱き締めると、翔太君は「やめてよ~」って笑いながら言った。
その時、浮かれた俺の耳に後ろから物音が聞こえた。
振り返ると、そこには中嶋先生が立っていた。
瞳を潤ませた中嶋先生を見て、
俺の浮かれていた顔が急に強張った。
もしかしたら、今の会話を全部聞いていたかもしれない。
俺は、まだ中嶋先生に返事をしていないのに……。
「中嶋先生、いつから……?」
恐る恐る中嶋先生に聞いた。
「ずっと居たよ」
寂しそうな声で答えた中嶋先生。
俺は中嶋先生の瞳を見つめた。
俺はまた中嶋先生を傷つけてしまったんだ。