Love Birthday‥~約束~
「どうしてかな?」
「どうしてだろうね?」
アルコールのせいではない火照りが、顔を見合わせた愛実と俺の顔に表れていた。
そんな俺達を見て、みんながニタニタと笑みを浮かべる。
俺は恥ずかしくなってつまみに手を伸ばした。
「あ~あ、なんだか俺達お邪魔みたいだな」
「そうね」
みんなが一斉に立ち上がり、俺と愛実はみんなの顔を見上げた。
「おい、帰るのかよ」
立ちあがって呼び止めようとした俺の肩を、高木が立ちあがらせないように押した。
「ばかっ! これから理子に告白するんだから邪魔すんな!」
俺の耳元で小さく言った高木は、にやっと笑って玄関に歩きだした。
おい、今の本気かよ。
俺達に気を遣っただけじゃないのか?
「じゃあね」
「バイバ~イ」
俺と愛実は、みんなに立ち上がることを阻止され、座ったままの状態でみんなに手を振った。