Love Birthday‥~約束~
いつもより遅く病院に着くと、リハビリ室の前に吉田君が立っていた。
「おはようございます。
昨日はすみませんでした!」
申し訳なさそうに頭を下げる彼。
「どうして謝るの?」
「え? だって、途中で寝ちゃったし、記憶もあやふやで‥‥。
俺、変なこととか言ってませんでしたか?」
「変なことなんて言ってないよ」
「よかったー」
ほっと肩の力が抜けた彼に、私は笑いかけた。
変なことなんて言ってないよ。
ちょっと変な感覚に襲われただけ。
笑顔になった彼と一緒にリハビリ室に足を向けた。
一人で入るにはちょっと気が重かったから、彼がいてくれて良かった。