Love Birthday‥~約束~
ナースステーションに近づくと、弱気な私がちらちらと顔を出し始めた。
また看護部長に目をつけられるかもしれない。
毎日呼び出される日々に戻ってしまうかもしれない……。
ナースステーションのドアを開ける前に、大きく深呼吸をして目を閉じた。
瞼の奥に、河相さんと吉田君が一生懸命松葉杖を使って歩行練習している姿を浮かべた。
よしっ!!
「失礼します!」
二人への熱い思いを胸に、
勢いよくナースステーションのドアを開けた。
部屋の一番奥にいる看護部長に足を向け、唾を飲み込んでから声をかけた。
「看護部長、河相さんのことでお話があります」
看護部長は私の声に振り返った後、すぐに視線をカルテに戻した。
「松葉杖のことでしょ?許可出来ません」
私の考えを聞く気もないらしい。
それでも私はここで引き下がるわけにはいかない。
私はもう一度唾を飲み込み、自分の考えを言った。