Love Birthday‥~約束~



反省会を終えてスタッフルームに戻ると、緒方科長が私の肩にポンと手を乗せ通り過ぎた。

私はその合図で緒方科長の後を追った。



何かあったのかな?

こんなこと初めて……。



私は緒方科長が入った機材置き場の部屋に恐る恐る入った。



「どうしたの?」


声をかけると、いつもより硬い表情の緒方科長が口を開いた。



「今日の夜、空いてるか?」


「今日? 空いてるけど」


「この前のホテルで待ってるから来てくれ」


「奥さんは? 今日は金曜日じゃないよ?」



今日の緒方科長、なんか変だよ。

顔が怖い。




「家には電話しておくから気にするな。
とにかくホテルで待ってるから」


そう言って、緒方科長は部屋から出て行った。








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