Love Birthday‥~約束~
「私、奥さんがいる人でも構わないの。
不倫てさ、出会うのが遅かったから不倫っていうだけで、他の恋と違わないと思うんだ」
真っ白な頭の中で、私は自分を正当化して言葉にした。
本当はこんな理屈、好きじゃない。
だけど、彼にありのままの自分を知られるのが怖かった。
彼はいずれいなくなってしまうけど、
それでも私は彼に嫌われたくない。
私が必死で理屈を並べ続けようとしていると、彼が静かに口を開いた。
「軽蔑なんてしませんよ」
彼の真っ直ぐな瞳には、強い思いが感じられた。
軽い気持ちで言い、この場を流そうとしているんじゃないということがすぐにわかった。
「どうして? どうして軽蔑しないの?」
正直者で真っ直ぐな心を持った彼ならすぐに軽蔑すると思っていた。
だけど、彼の言葉は違った。