Love Birthday‥~約束~
朝のミーティングが終わると、緒方科長が私を呼んだ。
「中嶋」
「はい」
「吉田の指導を担当してくれ」
「えっ!私がですか!?」
「理学療法士になって5年目になるんだ。
ちゃんと指導するんだぞ」
「は、はい」
突然のことで驚いた。
この病院には理学療法士が8人いる。
その中で私は若くも古くもない存在。
いつもは先輩たちが指導を担当するのに、今回に限って私が指名された。
「よろしくお願いします」
私の前に立ち頭を下げた吉田君。
大学生のわりに落ち着いた雰囲気の彼に
私はちょっとだけ魅力を感じた。
ちょっとだけ……ね。