Love Birthday‥~約束~
「本当か? いつもあいつといる時のお前は笑ってて、あいつといる時のお前の瞳は求めているように見える」
「ありえないよ」
「本当なんだな?」
「本当よ……」
逸らしていた目を緒方科長に向けて答えると、
緒方科長が力強く私を抱き締めた。
「よかった……」
緒方科長の温もりの中、私はゆっくりと顔を上げた。
怯えているの?
とても悲しい瞳をしている。
緒方科長の瞳から、私を必要としてくれていることが伝わってきた。
「私を離さないでね。
ずっと傍にいてね……」
私は緒方科長の唇にそっと触れた。
緒方科長の温もりが、私を私に戻してくれる。