Love Birthday‥~約束~
強い想い
あれから一週間……。
私は彼と実習以外のことは何も話さなくなった。
時々彼が思いつめた顔で口を開こうとするたび、私は彼の言葉を遮った。
だって、どうすればいいのかわからない。
彼を知ってしまうと、私は私でなくなる。
それに、彼の口から愛なんて言葉を聞きたくない。
彼の愛は、誰かのものだから……。
私は指導担当者として失格だ。
本当は彼の心の支えにならなきゃいけないのに、
私は彼との間に硬い壁を造ってしまっている。
私は彼を支えるどころか突き放してしている。
それでも彼は、変わらない態度で私に指導を求め続けていた。
患者さんを思う気持ちが彼をそうさせている。
一緒に夢を叶えると言った人を想う気持ちが、彼を強くしている。
わかってるのに……
私は、その真っ直ぐな強い眼差しに何度も吸い込まれそうになった。