Love Birthday‥~約束~


抵抗する間もなく緒方科長の熱くなっている唇が私の口を塞いだ。


優しさや愛おしさが感じられない強引な唇から、容赦なく舌を滑り込ませる。


私は必死に顔を背けた。



「や‥‥やめて!」


「いつも求めてたくせに、やめてってどういうことだよ!
あいつとはもうしたのか?
だからもう抱かれたくないのか?」



やだ……。

緒方科長の口からそんな言葉聞きたくない。

私の憧れていた緒方科長は、そんなことを言う人じゃなかった……!



緒方科長が、私が身に付けていたピンク色のシャツのボタンに手をかけながら、鋭い視線で私の頬に舌を這わせる。


怯える私の瞳からは、涙が溢れていた。




「別れ……たい……」


喉に痛みを感じながら声を出した。



「あいつとできてるのか?」


「違うよ……。できてなんかいない」



私の首筋に舌を這わせながら低い声で言う緒方科長に、首を横に振りながら言った。



「好きなのか?」


私の瞳をじっと見る緒方科長に、私は答えた。




「好き……」









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