Love Birthday‥~約束~
「志則……志則!!」
目が覚めると、真白い天井が視界に映り、
俺の名前を必死に呼んでいる親父がいた。
「父さん……?」
どうして親父がここにいるんだ?
ここは、どこ……?
視線を辺りに向けると、ここは実習で来ている病院の個室だということに気づいた。
俺、どうなっちゃったんだ?
たしか、女の子が階段から落ちそうになって、俺は……。
「父さん」
「今は何も言うな。ゆっくり休め」
質問しようとした俺を、潤んだ瞳の親父が止めた。
慌てて来たことが一目でわかる。
自動車の整備工場で働いている親父は、薄汚れた仕事着のまま立っていた。