私は眠りにつく、また今日も君のことを想って
「咲坂さん荷物貸して?」

「あ、ありがとうございます。」

私の荷物を後ろに詰め込むと、そのまま助手席を開ける。

「どうぞお嬢様。」

ちょっといたずらっ子みたいな笑顔でしれっとくさいセリフを言ってしまう。

「(て、照れる…。)」

そんな私の気持ちなんて知らず鼻歌なんて歌ってる。

「♪ふふんふーん、ふんふーん。♪」

「先生ご機嫌ですね?(笑)」

「うん。だって咲坂さんとデートできるんだもーん。」

「で、ででデートって!!!!!!」

「え、僕はそのつもりだったんだけどな……。」

わかりやすくしょんぼりする。犬だったら耳と尻尾が垂れてるところだ。

「「………。」」

やば。気まづい…。

「せ、先生………?」

「…なに。」

「どうしたら機嫌直してくれる?」

「………和泉って呼んで。」

「……はっ?!」

「だって和成のことは名前呼びだったのに、僕のこと名字じゃん。」

「それは…!!先生だからでしょ!!?」

「んー…。」

え、なに頬なんて膨らませちゃって可愛いすぎ。

「今日だけ。今日だけだから。」

「分かりました…。じゃあせんせ…和泉も、志乃って呼んで下さい…。」

「うん!!うん!!!志乃!!」

あ、尻尾振ってる。

「ちょ、和泉!!前見て青!!」

「あ、ごめん。ごめん志乃。」

そんなこんなしてるうちに水族館に着いた。
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