私と君の4日間。~伝説がもたらした奇跡~
私は一人にさせないから、春優君のそばにいさせて、そう思った。春優君に伝えたいのに、拒否されたらと思うと、なかなか言葉に出来ない。
伝えなきゃ…今、伝えなきゃだめだよ…私。
私は少し下を向く。拳にギュッと力を込めると震える唇で思いを伝えた。
「私が…春優君の寂しさを消せる様に…頑張るからっ…一人になんてさせないから…春優君の側にいさせてっ…。」
心臓はバクバクだし、顔もいつも以上に熱い。混乱している私はもう爆発寸前みたいになっていた。私の手は明らかに緊張と動揺で震えていた。
恥ずかしい…!言った後で急に恥ずかしくなってきた…!どうしよう…!私はこのあと、どうしたらいいのー!?春優君、何か言ってー!!
「卯月……。」
不意に名前を呼ばれてドキっとする。
「……背ちっさ。」
「……ふぇ?」
私は予想外の言葉に一気に気が抜けた。顔を上げて春優君を見上げる。横向きになり街灯の明かりが差した。見えた春優君の顔はもう泣いていなかった。