私と君の4日間。~伝説がもたらした奇跡~
━━━━ピピピピッッ。
目覚ましのアラームが鳴り響いて目を覚ます。
「ん…。」
今日は土曜日で学校は休み。もう少し寝ようと思ったその時、一階から言い争う声が聞こえた。私は寝巻きのまま、階段を降りてリビングのドアを開けた。リビングにいた二人は同時に私を見た。
「あ…未春……。」
そこには見たくなかった二人の顔があった。お父さんは苦しそうな表情をして、お母さんは涙に濡れた悲しい表情。
「お母さん…お父さんをもう責めないで。お父さんだってきっと苦しいよ…。この家じゃなくても家族がなくならなければ、またやり直せるんだから…もうケンカしないで…!」
手が、体が震えてる。胸がドキドキする。
私、言えた…ずっと心に押し込めてきた思いをやっと言葉に出来た。
「未春がそんな事を思っていたなんて…ごめんね。…そうよね、やり直せばいいんだものね。お父さんも責めてごめんなさい…。」
「いや…いいんだ…。また一から皆でやり直そう。」
お父さんは私とお母さんを両手に抱き締めた。その日は三人でいっぱい泣いた。