私と君の4日間。~伝説がもたらした奇跡~
「弥生、やっと来たか。お前はなんで遅刻したんだ?」
「別に。」
「別にって……まったく、そんなんじゃ友達出来ないぞ?」
「別にいらねぇし。」
そんな先生と弥生君の会話を横耳で聞きつつ職員室を去る。
教室に戻ると香奈子が待っていてくれた。
「あ、お帰り〜!大丈夫だった?」
「うん、なんとか大丈夫だったよ。先にお弁当食べても良かったのに。」
「待ってるに決まってるじゃん、友達だもん!」
「ありがとう、香奈子。」
「いいよ〜!あ、そういえばねっ━━━…」
待たせちゃって悪かったな。
香奈子とは中学から良く話す。
もちろん他の子とも話はするけど、香奈子は少し違う。
中学2年の時に教室で本を読んでたら、同じ作家が好きなんだって話しかけてくれたのが香奈子だった。
それ以来、香奈子が遊びに誘ってくれたりしてくれて、内気で人見知りの私は少しずつ彼女に心を開いた。