私と君の4日間。~伝説がもたらした奇跡~
何してるんだろ、私…。
自分が思っているより弥生君の言葉が心に突き刺さって痛かった。私は走ってその場を飛び出した。
バス停まで行くと、ちょうど停車していて、今度はすんなりバスに乗れた。沈んだ気分のまま数十分揺られてバスを降りる。
とぼとぼと道を歩きながら、いつの間にか桜の木がある丘に来ていた。
ここは家から歩いて十五分くらいの所にある丘。少し階段を登って疲れるけど町が見渡せる場所。
夕方には夕日が綺麗に見えるし、今の時期は桜が満開で、風で花弁が舞う度に夕日の色と重なってキラキラ輝く。私はその景色を見るのが大好き。
しばらく景色を眺めていた。ふと頬に冷たいものを感じて指で拭った。
「あれ…?なんで私泣いてるの…?」
なんで泣いてるのか、全然分からなかった。