私と君の4日間。~伝説がもたらした奇跡~
「弥生ー……あれ、休みか?卯月、なんか聞いてるか?」
突然名前を呼ばれてドキッとする。
「え…知りません。」
「ん?お前、弥生と仲良いんじゃないのか?なんか聞いてるかと思ったんだが…。」
「知りませんっ!」
「そうだったのか。とりあえずあいつは遅刻だな。次はえーっと…」
先生は最後の一人の名前を呼び、返事が返ってくると、出席は取り終わった。
先生ってば、なんで私に聞くのよ。
でも校門の所で見かけたのは確かに弥生君だったのに、どこ行っちゃったんだろう。
めんどくさくて、サボったのかな?
結局、弥生君は一時間目が始まっても現れなかった。今頃弥生君は何処で何やってるんだろう。授業中はそんな事ばかり考えていた。
あっという間に時間は過ぎて、お昼になった。
香奈子が後ろを振り返る。
「よーし!お弁当食べよー♪」
なんだろう、なんだかぼーっとする。視界もなんかボヤけてるし…。