私と君の4日間。~伝説がもたらした奇跡~
「お兄ちゃんも一緒に帰ろー?」
「いや、俺はもう少しこのお姉ちゃんと話していくから、桃華達は先に帰りな?」
いつもとは違う優しい笑顔の春優君に胸がトキめく。
「うん、分かった!早く帰ってきてねー!」
桃華ちゃんはまた走って行ってしまった。隣にいる春優君は手を振って見送っていた。
見ていられないくらいに辛そうな顔してる春優君に夢で言った『一緒に行かなくていいの?』という言葉は言えなかった。
「じゃ、俺行くから。」
「えっ…待って春優君…!」
「なに?」
思わず呼び止めちゃったけど、言う事考えてなかった。
「えっと…送る!家まで送る!」
そうだ。そうすれば家も何処にあるか分かる。
「は?何言ってんの?」
「だから、その、昨日は送ってもらったから、今度は私が春優君を送るよっ!」
春優君は驚いた顔をした。
う…変な事言っちゃたかな…どうしよう〜!