私と君の4日間。~伝説がもたらした奇跡~

今日が3月30日…?
4日間目が覚めなかったってお父さんは言ってた。


30日の4日前は3月26日。ちょうどあの池で二人を見た次の日だ。


おかしい。だって、春優君が事故に会ったのは入学した日から4日後の4月4日の日だもん。


今までの4日間はなんだったんだろう。
もしかして全部が夢だったの?
だとしたら、現実だと思っていた現実も夢。


入学式も春優君と出逢った事も話した事も、全部が夢だった。そもそも春優君は本当に存在するの?


そんな思いが頭に浮かぶと、胸がズキンと痛んだ。


春優君は私の中でいつの間にか大きな存在になっていた。春優君が夢の中の人なんて信じたくないよ━━━…。


私は布団を頭まで被ってそのまま眠りについた。


次の日、私は検査をした。事故にあって重症だった私の体は、まるで転んだだけの様に擦り傷だけだった。医者には信じられないと言われた。

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