先生に出逢うまで―‥
「嘉樹君!!何でいるのよ…」
嘉樹君の元に走っていった。
嘉樹君は…
笑顔で答えた。
「来てくれて良かった…」
話したこともなかったのに
何でこんなにも
想われているの……?
何でここまで
想ってくれるの…?
「傘は…?」
「忘れちゃったあっ」
無邪気に笑う嘉樹君に
胸が痛んだ。
まだ5月で寒いのに…
あたしは嘉樹君を抱き締めた。
「朝倉さん…
好きだよ。付き合って」
「はい」
そしてあたしは
初めて彼氏ができた。