あの空の下でもう一度。

出会い

出会いは唐突だった。



「私、神条鈴奈。よろしくね？」



高校一年生になり、教室に入ると見覚えのある人や初めて見る人達がガヤガヤとしていた。



自分の席を見つけ、座ると隣にいた美人な女の子が声をかけてきた。



突然の事で固まっているとその子は心配そうに私の顔を覗き込む。



「ねえ、大丈夫？」



「うん……え？さっきの挨拶…私に？」



私が恐る恐る聞くと彼女は愛くるしい笑顔でうん！と頷いた。



こんなかわいいゆるふわ系女子が私に？！



私、深海桜は今年高校一年生になりました。



あの時のアキトとの別れからもう10年以上たっている。



私はアキトの事を未だに忘れられずにここまで大きくなった。



「よ、よろしく…。私は深海桜…」



私が挨拶をすると神条さんはまたニコリと笑った。