‐部恋。 Round 02‐


そこには…
1匹の大きなテディベア。

廊下の真ん中に
座ってこっちを見ていた。


『マナちゃん。
 いっしょに
 かえろうよー。』

テディベアが
少し甲高い変な声で
話し始めて、
私は思わず
クスッと吹き出す。


「こんなに寒いところで
 何してるの?
 キミの名前は?」

私はテディベアの前に
しゃがみこんで
話しかけた。


『な、なまえはー…;
 マナちゃんが
 きめてほしいなぁ。』

あきらかに
聞こえてくる方向は
部室の下からだった。


< 219 / 363 >

この作品をシェア

pagetop