‐部恋。 Round 02‐
「なにがいいかなー?
あ、キミが着てる服って
サッカー部の
ユニホームだよね?」
『うん!
かっこいいでしょ?』
「……うん。
かっこいい。」
私は涙が溢れてきそうで
グッと堪えた。
『…………。』
「…名前はメイプル君。」
『メイプル…?』
「楓って言葉はね、
英語で“maple tree”
っていうんだよ。
だから…メイプル君。」
私はメイプル君を
抱きかかえて
下を見下ろした。
すると下には
懐中電灯を持った部員たちが
集合していた。