‐部恋。 Round 02‐

―――――…


いつもと違う部活の風景。


今日から新入部員も一緒だ。

15人の新入部員は
マネージャーとして
紹介される私に
元気よく挨拶してくれた。


これからまた新しい
楓高のサッカーが
始まっていくんだ…。



―――…


「お、重い……。」

部員が増えた分、
ドリンクを作る量も増え、
とてつもなく重くなった
ドリンクボトルを持つ。


作る量を中途半端に
減らしてしまうと、
あっという間に
なくなってしまうし、
一度に作ってしまわないと
間に合わないのだ。


なんで―…。


なんでマネージャー希望者
ゼロなの~!?


ドリンクを置く場所まで、
あと数メートル…。

も、もう少し……。


『…大丈夫っすか?』

後ろから声がした。

振り向きたくても、
うまく体が操れない。


すると後ろから手が伸びてきて、
ボトルの半分を
ヒョイと持ってくれた。


「あっ、
 ありがとうございます。」


私は横に並んだ人に
お礼を言うと、


『これ、めっちゃ重いっすね。』

そう言って少し笑う制服姿の人。


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