‐部恋。 Round 02‐


――――――…

『今度はどんなお悩み?』


帰り道、近所の公園でくつろいでいると勇介はそう尋ねた。


「えっ、なにが?」

『今日、後輩の男つかまえてたらしいじゃん。それも超必死に。』


「あー……。ははは…。」

本当に言いつけられてるし…(笑)。


『なんかあったか?』

話しても大丈夫…かな。


「実は…、中島くんがサッカー部に誘いたいって人がいて。試合近いし、あたしが少しだけ協力してあげてたの。」

『へぇー、そうなんだ。』


「隠してるわけじゃなかったんだけど、他のことに気を取られてたらいけないと思って。」                         


『でも、聞いたからには知らないふりするわけにもいかねぇけどな…。』


「あ、でも今日で一応一通りがんばったんだ。もしかしたら、あたしが逆に苦しめちゃったかもしれないんだけど…;」


『ま、お前もあまり考えすぎんなよ?試合近いと部活のことも任せっきりだし、愛奈もちゃんと休まなきゃ。入部したかったらそのうち来るだろ。』

「そうだね。」

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