おいしい話には裏がある
今日は豚肉の生姜焼き、茶碗蒸し、胡瓜とタコの酢の物、けんちん汁です。

あれから、台所の茉弘くんを手伝って、私は茶碗蒸しと酢の物を作りました。

お手伝いしてた強面さん二人とも仲良くなったよ。

今は理一くんの隣に座り、右手が使えないから食事介助中。

『理一くん、あーん。』

おっきなお口を開けてくれるから、食べさせやすい。

「雪杏は何を作ったんだ?」

『茶碗蒸しと酢の物。』

「じゃあ、次それ。」

『はい。』

美味しいって食べてくれるから、また手伝おうと思える。

「茶碗蒸しと酢の物、ウマイっす!」

「オレもあーんってしてほしい!」

「雪杏ちゃん、可愛いしスタイルいいし料理できるし、マジ天使っす!」

比較的、若い組員さん達が口々に話しかけてくれる。

『ありがとうございます?2ヶ月間しか来ませんけど、それまでは茉弘くんのお手伝いさせてもらいますね!』

「2ヶ月だけ?!」

炎の驚く声がする。

『はい。理一くんの腕と腰が調子よくなるまでですから。』

「えっ、なんで敬語?」

『27歳だと聞きました。仲良しなわけじゃないのに、年上の方にタメ口は…と思いまして。』

「えっ…。」

そのまま絶句する?炎。



< 11 / 53 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop