おいしい話には裏がある
お仕事と過去は関係ありません。
あれから1週間。

若頭ご一行様にはお会いしておりません。

まぁ、あれだけ色々言っちゃったしね。

私も謝る気もなかったし。

夜の仕事もあるから、朝方帰ってきて寝てるらしくて、私は夕方と朝しかいないから、必然的に会わない生活リズム。

会社も経営してるから、朝や昼から動くことも多々あるとか。

段々と考えなくなってきて、逆に梗くんとは仲良くなった。

可愛くてしょうがない。

今も大学から帰ってきて、夕御飯の支度には早いから、理一くんのお部屋で梗くんとお絵描き中。

「うわぁ!雪杏おねぇちゃん、なんでそんなにうまいのっ?」

私の手元を覗きこみながら、目をキラキラさせてる梗くん。

『だって、美術系の大学行ってるもん。あー、えっと絵を描く学校に行ってるからだよ?』

そう。実は私、コンクールで賞とか取ったりしてるのです。

将来は絵を描いて食べていけたら…とは、思ってるんだけど。

だから、フランスに留学もしてたし、卒業したら色々な国でもっと絵の勉強をするつもりなんだ。
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