おいしい話には裏がある
あれ?

『美紅?どうしたの?』

「…ん?いや、何でもない。」

考え込んでる美紅に話しかけてみる。

咲里は中学からずっと仲良しなんだけど、美紅は知り合って半年位だから、まだ謎が多い。

一緒にはいるけど、いつもってわけじゃない。

うちの大学の近くの女子大の子で、よく行くカフェで知り合った子。

ちなみに咲里は同じ大学。

陶芸家を目指している。

よく私にマグカップとかお皿も作ってくれる。

私も咲里に習って、時々作って理一くんや岳くんや朔ちゃんにあげたりしてる。

三人のお茶碗も私作だよ。

こんど梗くんにも作ろっと。

そんなことを考えてたら、二人の会話は終わったらしく。

大好きなジントニックを飲みながら、ふと騒がしいフロアに顔を向けてみる。

なんだか入口付近が騒がしくなってきた?

「王様のお出ましだな。」

『王様?』

まぁちゃんの言葉に私は入口を見てみる。

ん?

目が合ったね…。

こちらに…ズカズカやってきた三人。

「雪杏?何やってる?」

あーくんの怖い顔。

『飲んでる…?お邪魔してます。』

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