おいしい話には裏がある
「はいはーい!うち、瀬戸じゃないよ。どお?」

新たなキャッチの男の人。

なんか爽やかなホストっぽくない人だな。

『よしっ、じゃあ体験してみよう!咲里一時間だけ、行ってみよ?』

「やったぁ!瀬戸じゃなくてよかったー!」

って、嬉しそうに案内を始めようとする爽やかさん。

私の言葉に咲里はというと。

「はいはい。瀬戸にバレても知らないわよ。」

呆れ顔で、ため息まじりだった。

だって、瀬戸だと理一くんに知られるかもだし、あーくん出てきても気まずいしね。

まだ、仲良く話す気にはなれそうもない。

バイト終わったことも、もう知ってるのかな。

「雪杏?何飲むの?」

いつのまにか、ソファーに咲里と座ってて。

ホストの男の人が二人いた。

『ジントニック。』

「はい、用意するね~!てか、雪杏ちゃんっていうの?可愛いねー!」

『ありがとう。ホストさんって、可愛いが口癖なの?』

「ええっ。自分の可愛いさに自覚がないの?ねぇ、咲里ちゃん?!」

何故、咲里に聞くのよ。

「ないわね。平均…普通だって本気で思ってるから。」

『だって、私いつもフラレるしっ。』

「雪杏ちゃんフるバカとかいるのっ?!」

『付き合っても私からフッたことないわよ。』

「えー、じゃあオレ立候補するっ!」

「オレもオレも。」

なんか、ホストが増えてる。


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